Flowにおけるステーブルコイン事情

Yugo Tokuchi
Jul 1, 2021

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昨日、USDCがFlowでも使える様になるという発表があり、ちょっと前にFUSDの発表もあり、最近Flow上でステーブルコインのニュースが増えています。

USDCは、現在発表しているFUSDと同様にFLOW上のFT(イーサリアムでいうERC20)としと流通することになるだろうと思われます。

USDCについてはこれ以上の情報がないため、続報待ちですが、FUSDに関しては、ある程度詳細な情報が出ているので解説していきたいと考えています。

法定通貨決済の重要性

僕はNBA Topshotのもっとも凄かった点は仮想通貨決済に対応していないことだと思います。マスのユーザーをターゲットとする場合、仮想通貨を持っている人はほとんどいないので、仮想通貨でNFTを購入したり、トレードさせようとしても、ユーザーが極度に仮想通貨に偏った層のユーザーしか流入してこないのです。

そのため、NBA Topshotは仮想通貨での決済を切り捨て、クレジットカードでのUSドル決済、及び、USドルでのユーザー間売買のみに対応する仕様としました。

NBA Topshotの成功を見ても明らかな様に、マスのユーザーに向けてNFTの事業を進める場合、法定通貨での決済をスムーズにすることは必須事項と言えるでしょう。

FUSDとは

FUSDとはFlow上で流通するFT(FlowにおけるERC20のようなもの)で、米国のPrimeTrust社により発行され、1対1の裏付けが取れられていることが保証されています。

Flowネットワーク上のFTとして発行されるため、全てのウォレットでFUSDの送信が可能です。

RAMP社との連携

FUSDのもっとも大きな特徴は、Ramp社からFUSDを販売するSDKが発行されており、DAPPSにクレカを使ってFUSDを購入する機能を簡単に導入できる点です。

Ramp 対応決済手段

もし、DAPPS内にRAMPのSDKが埋め込まれていれば、ユーザーはソシャゲのゲーム内通貨を購入するのと同じように、クレカ、Apple Pay、口座送金などの機能を使ってFUSDを購入することが可能です。

FUSDの口座引き出し

Ramp Pool という夢の様なサービスがRampのページで紹介されていました。これは、Rampのアカウントに仮想通貨をプールしておくと、FUSDを購入したいユーザーが僕の銀行口座に法定通貨を送金することで、自動的に仮想通貨が売却されるという仕組みらしいです。

口座送金手数料どうするんだろうとか?オンチェーンと銀行のAPIどうやって繋いでるのだろうか?など疑問はつきないですが、本当にできるのであれば夢の様なサービスです。

https://support.ramp.network/en/article/what-is-ramp-pools-ozpd0/

現在はまだ、FUSDをどの様に銀行口座に引き出せば良いのか発表されていません。ただ、FUSDからUSDCへと変換できることは発表されているので、FUSDからUSDCに交換した後、仮想通貨交換所でUSドルに交換すればUSドルで引き出すことは可能です。

ここの引き出しについては、そのうち直接FUSDを取り扱う取引所が出てくる可能性もあると思いますので、続報あり次第ご紹介いたします。

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Yugo Tokuchi

Working at Metaps Alpha Inc. Owner of “Yugo Sushi” in Mumbai, Bandra.